猫事記

去年のバレンタインデーは春の様に暖かだった。
柔らかい暖かい光に溶けていくように可愛いど〜ちゃんは逝ってしまった。
ど〜ちゃんは小ちゃな頃から可愛かったけれど、
年を取ってちいちゃくちいちゃくなったど〜ちゃんの可愛さといったら...............。
めったに「可愛い」という言葉を口にしない夫が、この一年何度も何度も「ど〜ちゃんは可愛かったなあ....」としみじみ言った。

先日、誰かのブログで「亡くなった歳であの世は生きるのか」という川柳がとりあげてあった。
考えもしなかったことだけど、
あの世があるとしたら、また、霊が存在するとしたら、死んだ年でそこに生きるのだろうか.......？
自分を置き換えて考えてみると複雑な気持ちになるけれど、
ど〜ちゃんだったら、
おばあちゃんのど〜ちゃんがいいな。
一年前の今日の姿のままでこちらをじっと睨んでほしいような気がする。
かわいい、小さな、おばあちゃんの天使。

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